出版月報 2022年9月号

[特集]海賊版問題とは何か
●現在進行形で被害が拡大
●国際連携と著作権啓蒙が何より重要


【特集の概要】
人気コミック作品をインターネット上に無断掲載する「海賊版」サイトが社会問題化し、マスコミ等でも頻繁
に報道されている。今回、海賊版問題についてまとめようと取材を進めていくと、これが単なる海賊版サイト
の問題にとどまらない根の深いものであることを強く感じた。
海賊版サイトについては、「漫画村」の横行で2018年4月に政府がサイトブロッキングを要請。その後、
「漫画村」はアクセス不能となり、同サイトは閉鎖。これを皮切りに問題が表面化。20年には違法ダウンロー
ドをすべての著作物に拡大した改正著作権法が成立。同年、出版界は海賊版対策の中核団体である「一般
社団法人ABJ」を設立した。21年には海賊版サイト「漫画BANK」が閉鎖。今年7月、小学館、集英社、
KADOKAWA は「漫画村」の運営者に対し損害賠償を求める訴訟を起こすなど、一見、出版業界と国、国際
機関が連携してアグレッシブに物事が進んでいるように見えるが、実は課題は多い。
そもそも「海賊版問題」とは何なのか。歴史的な流れを追うとともに、現状と問題の本質を整理してみたい。
(久保雅暖)

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(2022年9月26日発行・B5判・44頁)
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